「アタック№1ゲーム」改良案

エポック社の「アタック№1ゲーム」。

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発売以来38年愛され続けたこのゲーム、皆様も相当やり込んでいた事かと思う。



しかし如何せん現代の大人の目から見るといささか物足りない感は否めない。
オリジナルのルールでプレイすると、まるで二人でスゴロクをしているかの如く淡々として実に味気ないものであった。
これはゲームが全てサーブ駒とルーレットの目だけで進行するため、プレイヤーに選択や駆け引きの余地が全くない事が最大の原因と思われる。

また『アタック№1ゲーム』を謳っておきながら、キャラクター性が皆無というのもプレイして盛り上がらない要因のひとつだろう。
箱絵に描かれた変な大沼と香取が、すでにゲームにおけるキャラクター無視の適当さを物語っていた。
しかもこの大沼ときたら原作版の髪型で富士見中学のユニフォームを着用、ゼッケン「6」番をつけている。全部間違っている


そうはいっても実際のバレーボールの試合を子供向けにゲームで再現しようとした、往年のゲームデザイナーの心意気は買わねばなるまい。
当時の広告に同時掲載されている同社の『ひみつのアッコちゃんゲーム』~これはもう見るからにスゴロク~と同じ年齢層をターゲットにしているとしたら、こいつは遥かに高度なスポーツシミュレーションゲームだったと言えるからだ。
それにルールとは全く関係の無いネットの模型がついたゲームボードやピンクと白で色分けされた選手達の人形など、コンポーネントがまた豪華でうれしかった。
当時の子供たちはルールどおりのゲームで遊ぶ事はせず、この人形とコートを使ってアクチュアルなごっこ遊びを楽しんだ事だろう。




そこで今回お手持ちの「アタック№1ゲーム」をより楽しめるよう、改良する案を提案したい。


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1・プレイヤー駒
これはこずえとかシェレーニナのようなスーパープレイヤーやゲーム上特徴をもったキャラ達を表す。
ゲーム盤にはこれらのプレイヤー駒のみを置く。
「~チーム」と書かれ、個人名がない場合は名前のあるキャラをのぞく全てのポジションに記載された特性、または弱点を適用する。プレイヤー駒は使用しない。
プレイヤー駒はサーブ権の移動で時計回りにポジションを変える。

プレイヤー駒は付属の人形に背番号を貼り付けて使用したり、牛乳ビンのフタで自作するなど各自工夫すること。
その際、フタの表にプリントアウトしたキャラの顔を貼り付けたりすれば楽しいぞ。




2・能力特性
サーブ・レシーブ・アタック・ブロックにおいて特性を持つプレイヤーは以下のような特典を得る。

2-A・サーブ
「サーブミス」の目も「サービスエース」とする。

2-B・レシーブ
敵「サービスエース」の目が出た時、もう一度サーブ駒をふる。
ボールの落下点がプレイヤー駒のマス、あるいは前後1マスだった時はそのマスでレシーブ成功。
それ以外のマスに落ちた場合はレシーブ失敗・敵のサービスエース成功となる。
ななめ前方方向=「FR,FL,」のボール移動をFF,R,Lにする事ができる。
FRの場合、FFかRに。
FLの場合、FFかLに任意に変える事ができる。ただし、移動距離は変えられない。

2-C・アタック
この駒による「3」ポジションからの『F』方向のボール移動はスパイクヒットとして自動的に成功とする。(FFのブロックは無効)
ただし、敵のプレイヤー駒が「3」の位置にあり、ルーレットの結果がFFだった場合は、以下のようにして成否を判定する。
アタック側とブロック側がサイコロを振り合い、相手より多い目を出した方が成功。
アタック側が成功したらスパイクヒット、ブロック側が成功したらブロック成功。

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3・必殺技
キャラは以上の特性に加えて、特別ルールによる必殺技=「スペシャル」の能力特性も持つ。
条件さえそろえばいつでも発動可能である。また発動しなくてもよい。

3ーA:殺人スパイク
ボルチンスカヤが5か7のマスにおり、シェレーニナからボルチンスカヤにボールが移動した時のみ発動可。
まずシェレーニナにボールが移動した時点でプレイヤーは『十字トス』を宣言する。
『十字トス』宣言後、もし5か7のマス以外にボールが移動したらミスとなり、特典orサーブ権移動となる。
無事ボールが移動したら『殺人スパイク』を宣言する。宣言しなければ通常のスパイクとなる。
殺人スパイクは宣言後自動的にFF方向の「スパイク」となる。スパイクボーナスは+4。
ブロックに失敗したプレイヤー駒は負傷退場となり、ボードから取り除く。(以降使用不能


3-B:2段レシーブ
3と6のマスに『スペシャル(2段レシーブ)』特性を持つプレイヤー駒がいた時のみ使用可能。
サイを振り、出た目の数だけをブロックボーナスの修正値となる。
ブロック(この場合はレシーブとなる)に成功したら通常どおりルーレットでボールの方向を決める。
失敗した場合、その差が4以上だと3のマスにいるプレイヤーが負傷退場となる。

3-C:マシンガンアタック
敵コートからのボールが味方コートに入った時点で『マシンガンアタック』を宣言する。
マシンガンアタック特性のあるプレイヤー3人が続けてボールを移動し、スパイクを打った時に発動する。
途中でマシンガンアタック特性にないプレイヤー駒のマスにボールが入った場合はミスとなる。
スパイク特性のない大沼もスパイクヒットを試みる事ができ、こずえ・早川はボーナスに+1の修正ができる。

3-D:ダブルアタック
こずえと早川がそれぞれ2か4のマスにおり、大沼が後衛にいる時に大沼ー早川ーこずえとボールが移動した時に発動可能。
「ダブルアタック」発動時のみ2か4のマスからでもスパイクヒットを試みる事ができる。
敵コートからのボールが大沼のマスで止まったら『ダブルアタック』を宣言する。
ルーレットを回し、その結果早川のマスにボールが送られれば続けてこずえのマスまでボールを移動できる。早川にボールが渡らなかった場合はミスとなる。
こずえはそのマスでスパイクヒットを試みる。
敵後衛に「レシーブ特性」のあるプレイヤーがいるとサイコロチェックとなる。
その際、ボーナスとして+2できるが、レシーブ側も後衛にレシーブ特性をもつプレイヤー駒が2つ以上いれば+1のボーナスを得る。
成功すればヒット、失敗すると相手ボールとなる。

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3-E:消えるアタック
「ダブルアタック」実行後のサイコロチェックでこずえが「1」の目を出すと「消えるアタック」が出現し、自動的にスパイクヒット成功となる。

3-F:三位一体攻撃
八木沢三姉妹のうち二人が前衛にいる時に発動。
スパイクヒットのボーナスが+3になる。

3-G:コンピューター・シフト
自軍コート全てのマスに「レシーブ」と「ブロック」の特性を適用する。

3-H:大ボールスパイク
山本がスパイクする時はいつでも『大ボール・スパイク』を宣言する事ができる。
これは山本が単独で行えるという点以外は『殺人スパイク』と同じ効果を持つ。

3-I:回転レシーブ
「回転レシーブ」特性のあるプレイヤーは、自分のいるマスに加え左右の「サービスエース」もレシーブできる。



4・弱点(INF)

弱点特性のあるプレイヤー駒はその行動が敵に有利にはたらく。
サーブ・・・3・6も『サーブミス』となる。
レシーブ・・・『サーブミス』が『サービスエース』になる。
アタック・・・スパイクは自動的に失敗する。
ブロック・・・マイナスの修正値が付される。


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選手(キャラ)データ :


中学編

こずえ・・・・サーブ・レシーブ・アタック
早川・・・サーブ・アタック

泉ゆり・・・サーブ

垣之内・・・レシーブ・アタック・回転レシーブ



世界ジュニア編

こずえ・・・追加・アタック(+1)、空中回転レシーブ、スペシャル(2段レシーブ)
三条・・・アタック・スペシャル(2段レシーブ)
全日本チーム・・・・スペシャル(2段レシーブ)

シェレーニナ・・・レシーブ・アタック(+1)・スペシャル支援(十字トス=殺人スパイク)
ボルチンスカヤ・・・スペシャル(殺人スパイク)・(INF)ブロック-2
ソ連チーム・・・ブロック+1*ボルチンスカヤを除く。

マヌンバ・・・レシーブ・アタック

チェシカ・・・レシーブ

キャッシー・・・ブロック

崔・・・アタック

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高校編

こずえ・・・追加スペシャル(マシンガンアタック・ダブルアタック・消えるアタック・風船アタック・変化球スパイク)
早川・・・追加スペシャル支援(マシンガンアタック・ダブルアタック・消えるアタック)
大沼・・・レシーブ・スペシャル支援(マシンガンアタック・ダブルアタック・消えるアタック・変化球スパイク)
真木村・・・レシーブ・スペシャル支援(マシンガンアタック・ダブルアタック・消えるアタック・変化球スパイク)



八木沢香・・・レシーブ・アタック・スペシャル(三位一体攻撃)
八木沢静・・・レシーブ・アタック・スペシャル( ” )
八木沢桂・・・レシーブ・アタック・スペシャル( ” )
西本・・・アタック・スペシャル(三位一体)
川地絹子・・・*スペシャル(人間煙幕・空中回転ダブルアタック)


伊佐原加奈・・・アタック(+1)

原由美子・・・アタック・レシーブ

飛垣・・・アタック
東南チーム・・・スペシャル(コンピューター・シフト)

崔・・・アタック(+2)
順玉・・・レシーブ

マヤ・・・レシーブ
マイティシックス・・・アタック(+1)

山本操・・・アタック(大ボールスパイク+3)・(INF)レシーブ
白河照子・・・レシーブ・回転レシーブ

須賀・・・レシーブ
天竜チーム・・・ブロック

藤陽子・・・サーブ


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5・シミュレーションシナリオ 

5-A・『バレー部対不良チーム』~第3話:新キャプテン誕生

バレー部(先攻)
桂城・・・アタック・(INF)レシーブ
岡・・・(INF)アタック
原・・・(INF)アタック

不良チーム
こずえ・・・アタック(+1)
大木・・・(INF)サーブ・レシーブ・アタック・ブロック(自動的に失敗)
不良チーム・・・*(INF)レシーブ

特別ルール
A:『ワンセット勝負』・・・試合は1セットのみとする。
B:『怒涛作戦』・・・サーブ権の移動と得点があるごとに不良チームはサイコロを一つ振る。一回目は6、2回目は5以上、3回目以降は4以上の目を出すと大木をのぞいて弱点特性は消滅する。(これはこずえ発案の『怒涛作戦』で不良チームが息を吹き返す様を再現している。)
(つづく)